州知事非難 「NY市はずたずたに」

米中西部ミネソタ州で発生した白人警官の暴行による黒人男性死亡事件を受けた抗議活動が全国に拡大する中、トランプ米大統領は2日、州兵(ナショナルガード)を動員して事態の収拾を図るという自身の提案に従わなかったとして各州の州知事を非難した。

抗議デモが各地で激化する中、1日夜にデモ隊に対応していた警官が銃で撃たれる事態がセントルイスとラスベガスで発生。セントルイスでは警官4人が撃たれ、ラスベガスでは警官1人が撃たれた。このほかニューヨーク市では高級百貨店が略奪に遭うなど、混乱は広がっている。

トランプ大統領は「ニューヨークは略奪者や極左勢力のほか、まっとうでないあらゆる種類の人間に乗っ取られた。(ニューヨーク州のクオモ)知事は州兵動員の提案を拒否しており、ニューヨーク市はずたずたにされた」とツイッターに投稿した。ただトランプ大統領は左派勢力が暴動の背景にいることを示す証拠は提示していない。

クオモ知事は1日夜にニューヨーク市で発生した暴動と略奪に憤りを覚えているとし、ニューヨーク市のデブラシオ市長は事態を過小評価していた可能性があるとしながらも、デブラシオ氏と警察は「任務を果たした」と述べた。

その上で、1万3000人の州兵が待機状態にあることを明らかにし、合計3万8000人強の態勢でニューヨーク市の事態の沈静化は可能と述べた。また、トランプ大統領は抗議活動参加者と違法な略奪者を一緒に扱おうとしているとの見方も示した。

デブラシオ市長は、ニューヨーク市での州兵動員に反対する立場を表明。市内の混雑した状況に対応する訓練を受けていない州兵が介入すれば「恐ろしいことが起きる恐れがある」と述べた。

州兵を率いるジョセフ・レンギエル氏は、抗議活動は継続しているものの、暴力行為は全国的に収束に向かっていると指摘。1日夜に負傷した州兵はいなかったことを明らかにした。また、1万8000人の州兵が29州で地元警察などの支援にあたっているとし、支援する州兵の数は増加しているとした。