“THAAD”で再確認された「米中軍事葛藤」

香港国家保安法と新型コロナウイルス感染症“責任論”などにより米国と中国の対立が高まっているこの時期に、在韓米軍のTHAAD(終末高高度防衛ミサイル)基地への“奇襲輸送”作戦が、米中間の軍事的葛藤を再確認させたという見解が出ている。

 

特に南シナ海一帯で武力衝突の可能性が高まっている状況で、在韓米軍のTHAAD問題が再び言及されながら、米中強大国間の葛藤が朝鮮半島に飛び火するかもしれないと憂慮されている。

韓国国防部(防衛省に相当)と在韓米軍は去る28日から29日にかけて一夜の間にキョンサンプクト(慶尚北道)のソンジュ(星州)のTHAAD基地に迎撃ミサイル、戦車装備を含めた軍装備を“奇襲搬入”した。

THAAD基地にあった運用期限を越えた迎撃ミサイルを、同種・同量の交換をしたというのが韓国国防部の説明である。ただ、詳しい装備目録は在韓米軍の資産という理由で公開しなかった。

在韓米軍が星州にTHAAD発射台2基を設置してからわずか3年で、老朽化した迎撃ミサイルを交換したという説明はしっくりこないという主張も出ている。米国が進めてきたTHAADの性能改良や発射台の追加配置に関する作戦ではないかという疑惑も出ている中、国防部は性能改良などとは無関係であるという事実を在韓米軍から確認したという立場を示している。

韓国のTHAAD配置問題に敏感に反応してきた中国政府は、すぐさま輸送作戦を批判した。

中国外務省の報道官は、輸送作戦当日である29日に「THAADに断固として反対する」とし「米国は中国の利益を害することなく、中国と韓国の関係を妨害しないようにせよ」と伝えた。